“いちばん重要である”と感じていること

歯のかみ合わせと睡眠の関係?
最近、歯のかみ合わせが睡眠時のストレスの調整にとても関わっていることが様々な分野で解明されるようになり、歯の重要性はもとより上下のかみ合わせ(咬合)が重要であると注目されるようになりました。睡眠中に歯をぐっとかみ合わせることにより、その力は、無意識に全身から上下の歯のかみ合わせを通じて、脳の中の中心にある蝶形骨という重要な骨にも影響を与えます。蝶形骨は、脳神経が通過し、また、様々なホルモンを調整する視床下部などがあったりすることから全身的に重要な役割を果たしていると考えられます。しかし、その大きさにも個人差があるため、睡眠が取れないことをすべてかみ合わせで解決すると過剰期待してはいけません。バランスの取れた食生活や、適度な運動、規則正しい生活、あるいは、ストレスの大小や加齢なども、睡眠障害に関わっています。
今後、私達歯科医師も様々な事実に注目しながら、様々な分野の方々との情報交換を行っていくことが、ますます重要になると感じます。幼少期から高齢者に渡り、世代を超えて顎の機能を最大限に発揮する目的で、うまく歯のかみ合わせを調整することはとても重要なのです。当然、睡眠時にどのように働きかけているのかは、まだまだ未知の領域ではありますが、より慎重に未来の全身的な健康に少しでも寄与することができれば、これ以上の幸せはないと考えています。